2025-11-16-神大寺小学校地域防災拠点 防災訓練
2025年度 防災訓練レポート
—— ツアー形式で巡る「実践型の防災訓練」——
本日、神大寺小学校地域防災拠点にて、地域の皆さんとともに防災訓練を実施しました。
今回は、2班に分かれて委員さんが案内する“ツアー形式”での訓練。
子どもから高齢者まで幅広い世代が参加し、穏やかな秋空のもと、学びと交流の時間となりました。
ガイドブック解説付き(訂正版)
■ ① 屋外ツアー:避難所としての機能を実際に確認
ツアーは校庭からスタート。
災害発生時にどの設備がどのように使われるのかを、実際に歩いて確認しました。



● 緊急給水栓の確認
神大寺小学校は“緊急給水所”に指定されています。
発災4日目以降、水道局が設置する給水栓の場所を確認し、運用方法を学びました。
● プール(水源としての活用)
災害時、プールの水は“はまっこトイレ(下水直結式トイレ)に流すための水源”として使用します。
ポンプで水を吸い上げ、ホースでトイレに流す仕組みです。
この運用は、約3年前の訓練でも実際に行われており、
今回はその説明を踏まえながら、水の重要性を再確認しました。
● 炊き出し炊事場
炊き出しに使うスペースと器具を確認。
停電時でも温かい食事を提供できる体制づくりが急務です。
● 特設公衆電話 設置位置
携帯電話がつながりにくくなる災害時、
確実に外部と連絡が取れる通信手段です。
設置される場所を実際に確認しました。※発信のみで受信はできません。
● 防災備蓄庫の見学
中には、毛布・水・食料、簡易トイレ・衛生用品・工具・救護用品など、
避難所運営に必要な物資が保管されています。
物資には限りがあるため、
家庭での備蓄がどれほど大切かを共有しました。
● はまっこトイレの確認
災害時に使用する“本番のトイレ”です。
プールの水を流すことで機能するため、
「トイレ=水の確保」が命に直結することを改めて理解する場となりました。
● ペット避難スペース
ペット同行避難として、
人との距離感、ケージの配置、スペースの確保など、
細やかな配慮が求められる場所です。
■ ② 校舎内ツアー:1階 → 2階の動線を確認
屋外の見学後、校舎内の避難スペースを確認しながら移動しました。
● 1階(生活支援スペース:想定)
段差や動線、トイレの位置など、
高齢者や車椅子の方の移動にとって重要なポイントを確認しました。
● 2階(避難者スペース:想定)
プライバシーの確保、動線の安全性、避難者の密度感などを確認し、
実際に生活をイメージしながら見学しました。
■ ③ 体育館:非常用トイレの凝固剤実演
ツアーの締めくくりとして、体育館で非常用トイレの実演を行いました。
糞尿に凝固剤を混ぜてゼリー状に固め、
災害時の衛生確保の方法を実際に見て学びます。

女性や子どもにとって特に不安になりやすい“トイレ問題”。
真剣に見守る参加者の姿が印象的でした。
■ ④ 全体会(体育館)
— 避難所か、自宅か? もっとも重要な判断 —
全体会では、「在宅避難が可能かどうか」という重要なテーマについて映像を見ながら学びました。


● 在宅避難ができる場合
・自宅が無事
・生活できる最低限の環境がある
・周囲に火災の危険がない
できるだけ自宅で過ごすほうが、落ち着いて生活できます。
● 避難が必要な場合
・倒壊・火災などの危険
・生活が継続できない
→ 迷わず避難
命を守る行動が最優先です。
参加者の皆さんが真剣に耳を傾け、
うなずきながら聞く姿が印象的でした。
■ ⑤ 仮設テント(パーテーション)設営体験

最後に、簡易テントの設営体験を実施。
どの場面でも参加してくれた子どもたちの笑顔があふれ、私たち大人の心を温かくしてくれました。
■ ⑥ アンケート記入 → 終了12/10に委員会を開催します
訓練後、参加者の皆さんにアンケートをご記入いただきました。
現在委員会で集計を進めており、
12月10日に委員会を開催し、反省点や改善点を話し合う予定です。
いただいた声は、今後の訓練内容や避難所運営の改善に生かしていきます。
■ 最後に
今回の防災訓練は、委員さんの熱意と行動力、
そして参加者の皆さんのお力添えのおかげで大変有意義な時間となりました。
防災は「知識」と「つながり」が命を守ります。
顔の見える関係を大切にしながら、
地域の防災力を一歩ずつ高めていきたいと思います。
ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。
文責:秋本丈晴


